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「ハミング」

2005年5月9日(日)施行

天気のいい日曜。なんの用もないので、部屋から屋根に飛び移り、寝転んでみた。
壮大な空と連なる山並みを見ながら、ボケーッとしてると、ウトウトとして、自然と眠気がおそってくる。

こういう日もあっていいものだ。人間空っぽにする時間は必要だと思う。
昔の事を思い出したり、これからの事を考えたり。自分にとってリセットとなる大切な時間。
なんの用事もない日曜は、こうしてただ黙って寝転ぶのもありなんじゃないかなーと思う。

心地いい眠気とともに、ふとある軽快なメロディが頭をよぎる。
そのメロディを自分の記憶から引きずりだすようにハミングしている自分に気がついた。。
頭では、オープニングのシンセサイザーが、タンバリング(シンセに内臓してあるテンポ)をしている。
「あの曲、好きだったなー。なんの曲だったかなー。」と考えると気になり始めた。
そんな自分は嫌いじゃない。逆にかわいいと自画自賛してしまう。

♪  「好きよ」と言い出せない内に〜
    あなたのロッカー、奪ったラブレター

あぁ、そうか。「エスパー魔美」か。アニメ自体は見ないで、オープニングだけ見てたっけ。
主人公が魔女の魔美で、恋人(?)がタカハタさんってくらいしかわかんないや。
この当時って、シティーハンターの「GetWild」も同じようにして聞いてました。

♪  ピンクの噂が〜二人を近づけて〜
    あ〜あ、私は〜敏感情熱、また一人

あの頃は、現実と理想がごちゃまぜになってて、自分の限界なんてないと思ってた。
生きるとか、死ぬとか関係なかったな。ただただ毎日なにして遊ぼうかって考えてた。
そして、なにをしても楽しかった。・・・じゃ、今はどうなんだ?自分・・・

♪  口笛ふいて〜、夏の風〜にキッス
    英語の辞書を〜、一枚破り〜

隣の犬がハァハァしてる。こっちを見ながら、尻尾をふってグルグル回ってる。
家の人が忙しそうで散歩にいけない隣の犬。昔はあんなにかわいがられてたのにな。
隣のおばさんにお願いして、たまに散歩させてもらってます。だって、あの犬、好きだから。
あぁ、そうか。しばらく忙しくて一緒に散歩してなかったもんな。

♪  マジック〜で、「Wanted My Boy Friend」(ついてないね)
    紙飛行機、先生に命中〜

前はいつ散歩したかな。1ヶ月くらい前か。
あいつ、そりゃもう嬉しそうに全速で走るもんだから、持っていかれそうでビクビクしたっけ。
途中でバテても、ニコニコしてたな。水やったら、また走り出したんだよな。単純なヤツって笑ったんだ。
あまりに楽しそうだから、もう1周したんだったっけ。

よーし!じゃ、散歩いこうか。つれてってやるよ。

♪  テレポーテーショ〜ン、心の翼が〜
    テレポーテーショ〜ン、今時を飛ぶ〜
    私〜だけが〜私の恋を〜、あ〜未確認〜。

まだこうして走っていられる。

大丈夫。楽しいよ。

今も結構悪くないじゃん。

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