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「愛車」

2005年5月17日(火)施行

私が唯一「財産」と呼べるもの。それが今の愛車です。
高校時代に友人の影響から、車に興味を持ち、自動車レース全般に興味を持ちました。
中でもハマったのは、WRC(世界ラリー選手権)。
その頃のWRCは、スバルインプレッサWRXがその機能性を発揮し始めた頃でした。
三菱ランサーエボリューションとトヨタセリカGT−4と3強と呼ばれていたのですが、実際のところスバルと三菱が2強を形成し、トヨタは、第3位が定位置だったわけです。

上位2強より高い戦闘力があると評価されたトヨタは、足回りの弱さからクラッシュを続出。
結局のところ、全開のアタックができない状態でいつになっても2強に追いつけない。
「バランスが悪い」と酷評されながらも、トヨタは戦闘力にこだわり続けました。

その「批判なんてどうでもいい!僕らはこれがやりたい!」という姿勢と、特性となってしまった”じゃじゃ馬”ぶりが、中途半端人間の私には直球ストレートど真ん中だったわけです。

部屋には、その頃のWRCポスター(トヨタバージョン)を貼り、「オラはこれに乗る!」と自己暗示してました。友人からもらったプラモを色つきで作成し、それを飾ってました。
近所のガキに、それらを破壊され、今はもう昔となりましたが・・・。


念願の購入は、今から6年前。
資金的な問題で中古を4年探し続けましたが、販売台数自体少ない為見つからず、思い切って新車を購入。それまで必死に貯金した分、また副業での報酬はこれでパーになりました。
欲しい車がある時って、寝ても醒めてもその車しか頭になくなるんですよね。きっと誰でもそうなんじゃないかな?安い買い物じゃないし。
色は、先輩の乗ってた”白一色で統一された180SX”がカコイイと思ったから・・・。

新車購入しただけでも痛いのに、あれこれと手をつけました。
バランスが欲しいので、足回り全面変更。
4輪の特性をさらに生かしたいため、インチUP。
排気バランスの為のTiマフラーとエアブロー装備。
鬼のような燃費を抑えるプラグ変更。
高すぎる戦闘力の無意味さを痛感して、トルク調整。
要は、「アホみたいに金かかった車」になりました。

「虫みたいでキモイ」と良く言われます。
無駄に張り出したフォルムや、無駄な車重も、私にとっちゃ「かわいい」んですね。
3S独特の重厚なエンジンサウンドも大好きです。
ヘッドライトの電光は、一時UPしましたが、車検で落とされ純正に。
その他色々なところを変更しましたが、それはあくまでも「私仕様」であり、他の人が乗ると一概に「乗りヅライ」となります。
それで良いのだ。うんうん。

ローン地獄も昨年終わりました。
車代、税金、事故などでその金額は鬼のように跳ね上がりましたが、後悔はないですよ。
こういう車ってこの先きっともう乗れないだろうし、この車以上に好きな車って私にはないからね。

事故は誰でも必ず起こすものだと思ってます。運転手の過信だったり、運が悪かったり。
「気をつける」と言ったところで「事故らない」という保証はなにもないんです。
実際この車は、3回ぶつけられ、シャフトが曲がった為もはや「中古としての価値0」の烙印を押されました。ぶつけられたのに!ぶつけられたのに!ぶつけられたのに!
事故は「100%の責任」はありません。大抵は「1:9」や「2:8」に抑えられてしまうんです。

車は消耗品です。確かにそうだけど、好きなものをやすやすと引き払える強さは私にはありません。
私は「新車で弁償する」と言われても、その車に思い入れがある以上「それでOK」とはできませんでした。姿・形は直っても、乗ってみた時の違和感は今思っても泣けてきますよ。

なにを言われようが、ポンコツになるまでこの車と付き合いたいって思ってます。
私にとってはこれが最高の思い出が詰まったアルバムですから。